同じ文書をなぜ AI ごとにアップロードし直すのか
アップロードしたファイルは、アップロードした先のアシスタントのなかにあり、次の アシスタントからは見えません。長い文書に実際に何が起きるのか、「personal RAG」とは何か、そして チャットにそのままアップロードするほうがよいのはどんなときかをまとめます。
短い答え
アップロードしたファイルは、置いた場所にとどまります。 アシスタントはそれぞれ自分の サービスのなかにアップロードを保持し、互いのものを読みません。片方にレポートを入れても、次の アシスタントにとっては入れていないのと同じです。
つまり文書は、仕事ではなく道具に付いて回ります。アシスタントを変えたり、コーディングツールを一つ 足したりすると、同じファイルを求める場所がもう一つ増えます。
長い文書をアップロードすると実際に起きること
アシスタントは二つのうちどちらかをします。文書をまるごと会話に読み込むか、大きすぎるときは 必要な部分だけを探して使うかです。
まるごと読み込むと、その分量が新しい会話のたびにまた入ってきます。 前回たずねた ことは持ち越されません。三日にわたって戻ってくれば、三回読み込まれます。その分量はそのまま支払う額でも あり、一日が長い会話一つではなく新しいセッションの連続になるコーディングツールで、いちばん先に見えて きます。
探して使うほうに切り替わると、アシスタントは文書を一つのまとまりとしては見なくなります。 たずねた内容に合う箇所を取り出し、そこから作業します。その切り替えはアシスタント自身の判断で起こり、 いまどちらなのかは知らされません。
どちらも間違った動きではありません。収まりきらない文書に対する、二つの理にかなった答えです。大事 なのは二つめから導かれることです。ある大きさを超えると、探して使うことはすでに起きて います。 残る問いは、その方式を使うかどうかではありませんでした。それが誰のもので、あなたに 付いてくるのかどうかです。
「personal RAG」が答えなのか
すでに動いているものに付いた呼び名であって、これから始めるべき仕事ではありません。
RAG — retrieval-augmented generation — とは、答えを書く前に関連する文章を先に取ってきて、 モデルがすでに持っているものではなくその文章をもとに答えを書かせるやり方です。 取ってくる 対象がご自身の文書であるとき、人はそれを personal RAG と呼びます。
自分で組むこともできますし、全部を自分で回したいのであれば踏み固められた道があります。ただ、それは この話が始まった問いとは別の問いに答えています。問いは検索がどう働くかではありませんでした。その 文書がどこにあるかです。次のアシスタントがそれを使えるかどうかを決めるのは、そこだからです。
アシスタントの外になければならない部分
一つの文書をどのアシスタントでも使うには、その文書はどれにも属さない場所になければ なりません。 そういう保管場所を ナレッジ レイヤーと呼びます。メモや決定事項に当てはまる考え方を、ファイルに当てはめたものです。
文書について変わるのは、控えの数です。一度だけ入れます。そのあとは、つないだどのアシスタントも同じ 場所を探しに行き、道具を変えてもファイルを入れ直しません。
そのままチャットにアップロードしたほうがよいとき
その文書を一度きり使うのであれば、チャットにアップロードして先に進んでください。 どこかに残しておくのは、返ってこない手間です。
- 一度きりの分析。「この契約書からリスクのある条項を出して」。今日この ファイルについての答えがほしいだけで、そのあとは用がありません。
- 計算がからむこと。 表全体の合計、グラフ、書式の作り直し — それはファイルの上で コードを走らせる道具の仕事で、保管場所の仕事ではありません。
- 一そろいの資料を深く読むこと。 論文をまとめて突き合わせながら読むのは、その ために作られた道具があります。別の仕事で、別のかたちです。
文書を外に置く理由は、あとから見えてきます。同じファイルが二度目、三度目に上がっていくのに気づいた ときです。
実際にはこういうかたちになります
文書を一度入れて、そのあとはただたずねるだけです。 ファイルは道具のあいだで持ち運ぶ ものではなく、道具のほうが手を伸ばすものになります。
そうした保管場所の一つが Contextick です。ダッシュボードからファイルをアップロードすると、テキストに 変換して保存し、つないであるどのアシスタントもあとでそれを見つけられます。 アップロードの仕組みはこちら。
FAQ
ChatGPT にファイルをアップロードしたら、Claude も読めますか。
いいえ。アシスタントはそれぞれ自分のサービスのなかにアップロードを保持し、互いのものを読みません。ですからファイルはそれぞれに別々に入れるか、両方の外のどこかに置くことになります。
retrieval-augmented generation とは何ですか。
答えを書く前に関連する文章を先に取ってきて、モデルがすでに持っているものではなくその文章をもとに答えを書かせるやり方です。取ってくる対象がご自身の文書であるとき、人はそれを personal RAG と呼びます。
長い文書は、なぜ使うたびに費用がかさむのですか。
会話に読み込まれると、その分量が新しい会話のたびにまた入ってくるからです。前回たずねたことは持ち越されないので、同じ文書は戻ってくる回数だけ読み込まれます。
どの AI でも使えるようにするには、文書をどこに置けばよいですか。
どれか一つのアシスタントのなかではない場所です。外にある保管場所はそれぞれにつなげられるので、文書は道具ごとに一度ずつではなく、一度だけ入れることになります。